再:輪島の土蔵修復活動(おまけ)

カテゴリー │珪藻土

3日目の午後、能登半島の先端、珠洲市に行ってきました。
目的は、幻の七輪と呼ばれる切り出し七輪の購入です。

七輪は珪藻土からできています。
珪藻土は左官材料で有名になりましたが、
その前から珠洲市では七輪などをつくる珪藻土の産地です。

しかも、普通の七輪は珪藻土を粉にしてから、練って焼くのですが、
ここの七輪は珪藻土の岩石を削って成形するという、
全国唯一の切り出し七輪を作っているところなのです。

カーナビにまかせ、せっかくなので販売店でなく工場に向かってみました。
海岸沿いにあると思っていたら、山の中にありました。
思ったより古い建物です。


中をのぞくと七輪が置いてあります。
この中に入っていくと年配の女性が3人で作っていました。


成形後の七輪です


すぐ反対側に、珪藻土の鉱山がありました。


建物の中に入るとご主人が色々と教えてくれました。
この機械に乗って穴の中に入っていき、
掘り出してくるそうです。


ここがその穴の入り口です。
ここで50年くらい掘り続けているそうです。


これは切り出してきた珪藻土のカスです。
グレー色なので珪藻土っぽくありません。
焼くとピンク色になるそうです。


最後に、丸形と四角型の七輪を購入。
なんと、市場に出回っている半額以下のお値段でお譲りしていただきました。



能登燃焼器工業のみなさん、
突然の訪問でしたが、とても親切にしていただき
本当にありがとうございました。




 

再:輪島の土蔵修復活動3

カテゴリー │■左官【外部】

3日目です。
8月に作った「日干しレンガ」の積み作業も
少しお手伝いさせていただきました。

この日干しレンガのメリットは、
荒壁のように塗りと乾燥の繰り返しがないので、
工期の短縮ができます。
レンガ作りに手間(人工)はかかりますが・・・。


型をはずした日干しレンガをしっかりと乾燥させます


こんなかんじで、目地は砂漆喰を使用して積んでいきます


積み終えた壁です


ここの家の方が、日干しレンガの表情を残して欲しいという要望で、
急遽、久住さんの発案で所々漆喰で小舞風に模様をつけ、
残りは日干しレンガの表し
ということになりました。
この決断力の早さにはみんなビックリ。




 

再:輪島の土蔵修復活動2

カテゴリー │■左官【外部】

翌日は小舞掻きをしたところに、荒壁土を塗らせていただきました。
左官職人のボランティアが私を入れて2人だけとはいえ、
まさか久住さんの目の前で塗ることになるとは・・・。




鏝跡の模様を付けるのは、この上に塗る材料が剥がれにくくするためです。






 

再:輪島の土蔵修復活動1

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8月に引き続き、先日の休みに再び輪島の土蔵修復活動のワークショップに
行ってきました。

まず「小舞掻き」を行いました。

住宅の小舞は作業したことがあったのですが、
土蔵は初めてです。
久住 章さんの直接の指導のもと、
丁寧にゆるまないように編んでいきます。
この編み方は、とても頑丈で普通はここまでやりません。


休憩中に、久住さんが2尺×3尺のこの小舞のサンプルを持ち出してきて、
斜めから人が乗りかかって荷重をかけますが、ビクともしません。
「土をつけるための小舞ではなく、壁倍率を上げるための小舞」だそうです。
約3倍ほどになるのではないかという話でした。


また、その他に雑談で、
最近の住宅では耐震性を上げるためいろいろ努力をしているのに、
伝統工法で耐震性を上げるための努力はしていない、
つまり、柱をすごく太くしたり、小舞や工夫してみたり・・・、
もちろん経済的(金銭的)な問題もあるのですが、
「伝統工法=正しい」という考え方を改め、
大工と左官がもう少し手を組んで伝統工法をさらに改良していくことが大事だ。
なんてことも話されていました。




 

泥だんご教室?

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本日、泥だんご作りに私の知り合いが遊びに来てくれました。


下の子は幼稚園生というのに、頑張って作っています。


光らせるときにはムキになります。


最後に、記念写真をパチリ。
とってもよい笑顔と泥だんごができましたicon02


・・・帰り際に下地になる土を練ってこねて丸く作りました。
持って帰って乾燥させてくるそうです。
またそれを持ってきて一緒に作りましょう!





 

全国左官技能競技大会

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9/21(金)~24(月)まで「全国左官技能競技大会」が伊豆の松崎町で開催されます。
この大会は、毎年開催されており全国の代表数名が出場し、
数日間にわたり指定の課題を仕上げます。

ところで、ここ松崎町は鏝絵で有名な左官の名工「入江長八」の出身地で、
その偉業を後世に伝えるため昭和59年にオープンした「長八美術館」があり、
左官の聖地?のようなところです。

ということで、この全国大会は松崎町で開催されることが多く、
ここ数年は他県で開催していましたが、今年また戻ってきました。

課題内容は以下のとおりです。

大会中は一般の方も近くで見ることが出来ますので、
優れた左官の技術を見るのにはとてもよい機会ではないでしょうか?


 

さば土の泥だんご

カテゴリー │■左官【外部】

先日、「さば土」を紹介しましたが、その泥だんごを作ってみました。



作り方は以下の通りです。
1.さば土をペットボトルに半分ほど、水を8分目まで入れ、
思いっきり振り、数時間程度静かに置いておく。
すると、こんな感じ↓で土の粒子が大きいものから下に沈んでいく。


2.その中の赤く囲ったあたりのところを抽出する。


3.そして乾燥させる。するとこの部分は粘土なので固まる性質があるため、
少し崩しておく。その状態が↓こんなかんじ。


4.このサバ土の粘土と生石灰クリームとのりを適量の配合で混ぜ合わせる。
すると↓こんなかんじになる。


5.この材料を仕上げ用に使用し、いつものように泥だんごを作ります。
手間がかかりましたが、色粉とはちがい、
天然の土の柔らかい色合いがとても良い感じになりました。

今回は泥だんごで作りましたが、
昔はこんなふうにサバ土で大津壁を塗っていたんだと思います。
地元の土を使い、壁を仕上げるなんて、とても素敵だと思いません!?



 

綺麗な土2

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昨日に続いて綺麗な土を発見。

(昨日の場所は浜松市和合町というところです)

今日は湖西市白須賀に仕事の打合せに行ったのですが、
そのお施主さんの敷地内に
とてもよい土の層があるではありませんか!icon08



三方原台地にとても多い茶黄色のような色をしています。

その場所をくるっと180°振り返ると、

こんな感じで造成を終えたばかりの更地になっていますが、
よく見ると所々にピンクがかったところも・・・。

今度この場所で仕事をやらせてもらうことになりましたので、
そのときに少しもらおうっと!


 

綺麗な土

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今日、浜松市内を車で移動中、
とっても綺麗な土を発見してしまいました。



地層になっていて、上が茶色で下がピンクの粘土です。
このピンク色に惹かれてしまい、
思わず車を降りて写真をパチリ!



少し削ってサンプル作りなどの材料にしたかったところですが、
民家ですし、崩れてきそうな場所なのであきらめました。。。

近場でどこかにこんな感じの綺麗な土を見たことがあるようでしたら、
ぜひご一報を<(_ _)>



 

左官技能士検定 学科試験

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昨日、左官技能検定の学科試験がありました。

普段職人さんが本を読んだりして勉強することは少ないので、実地試験よりもかなり頭を悩まします・・・。

この試験は90分で50問出題されます。
試験内容はモルタルやセメントの他にも土壁,小舞、リシン,ドロマイトプラスターなどの問題があります。
また、左官以外にも建築基準法や労働安全衛生、木造工法,レンガブロックについても出題されます。


試験後にはその問題をくれるので、その中の一級の問題を少し紹介!
LET'S TRY!!


問題1:建築基準関係法令によれば、階段に代わる傾斜路の勾配は、1/6を超えないことと規定されている。○or×

問題2:ポルトランドセメントの主原料はイロハニの中のどれ?
イ:「みかげ石」と「粘土」
ロ:「石灰石」と「粘土」
ハ:「アルミナ」と「石灰石」
ニ:「火山灰」と「粘土」

問題3:真壁の塗り作業の施工順序を適切に並べよ。
A:ちり塗り
B:荒壁
C:ぬきぶせ
D:中塗り
E:墨打ち
F:仕上げ
G:こまい下地
H:裏返し
I:むら直し


どうですか?意外と難しいでしょ!?
全問正解の方には先着1名様にもれなく泥だんごをプレゼント!!