左官材料と自然素材
(少し文章が長いです。。)
左官の材料というと、
「
セメント」、「
砂」、「
ワラ」、「
土」、「
竹」、「
石灰」などの
自然素材
をすぐに思いつく方も多いのではないかと思いますが、
実は
有機化学物質(ここでは
樹脂と呼びます。)も
左官材料には多く使用されています。
たとえば、
「
アクリル系」,「
カチオン系」,「
エポキシ系」,「
ウレタン系」,「
酢酸ビニル系」,
何系か分かりませんが「
合成エマルション」と呼ばれるものも
樹脂の仲間になります。
樹脂のメリットは
「
固さの調整ができる」「
弾性になる」「
安価」「
作業性がよい」
などの機能があり、とても便利なものです。
スーパーの買い物かごが代わりに
ビニール袋になり、
ジュースのビン、缶の代わりに
ペットボトルになり、
ガラスの代わりに
アクリルや
ポリカーボネートになったように、
樹脂は非常に便利なものなのです。
従って、左官材料も
樹脂と上手に付き合っていく必要があります。
例えば、コンクリートの上にモルタルを塗るとき、
接着剤と呼ばれる
シーラー(例えばハイフレックスなど)を塗ったり、
住宅の外壁によく塗られる
アクリル系の材料(例えばジョリパット)
のように、機能面や経済性の面で
必要に応じて使用していくべきだと思います。
ところで、「
安全性」ということについてはどうなんでしょう
いまいち、どの
樹脂が人には安全かということがよく分かりません。
悪いものとして分かっているもの(例えば
ホルムアルデヒド)もありますが、
分かっていないもの多いはずです。
けれど「
樹脂はなんとなく体によくないのでは?」という気はします。
例えば、樹脂の空間と土の空間が2つあったとして、
この中に虫や花などを入れておくと、
きっと土の空間のほうが長生きするような気がします
左官は
自然素材だけ扱って仕事をすることも出来ます。
もし、人が生活する部屋(内部空間)を自然素材にこだわってみたら
きっと体に良いはずです。
壁は柱よりも面積がずっと大きいんですから、
もっと壁にこだわりを持って良いのだと思います。
そして、そんな自然素材の壁を
我々左官屋がもっと提案していくべきだと思います。
以上、左官屋の独り言でした。。。
関連記事