櫛引き
この壁は「
櫛引き(くしびき)仕上げ」といいます。
※一般的には横に引きます。
材料は樹脂系の外壁材で特に多く施工します。
でも、この櫛引が意外と難敵。
数ある模様出し仕上げの中でも
お施主さん、設計屋さんとの念入りな事前打合せが
必要だと思っています。
理由は、櫛引きの中にも種類(施工方法)があるからです。
A.まず
櫛の引き方には最低3つはあります。
①定規を当てて櫛を引く方法
②糸を貼って櫛を引く方法
③フリーハンドで櫛を引く方法
B.次に
横長の壁(一般的に2m以上)の場合は、
必ずどこかで櫛を2回以上に分けて引きます。
一回では端から端まで届かないからです。
そして、そのときの継ぎ目を・・・
①スッと抜いてスッと櫛を入れる。
できるだけ継ぎ目を目立たないようにする。
②櫛を一度ぐっと止めてから抜き、同じ位置からぐっと櫛を入れる。
継ぎ目がレンガの目地のように縦に入ります。
C.また、その
継ぎ目と継ぎ目の間隔を・・・
①ランダムになるようにする。
②レンガのように交互になるようにする。
D.また、その
長さを・・・
①腕が届く範囲でできるだけ長くする
肩を支点に動かすので、フリーハンドで引くと右下がりの櫛引になりやすい。
②短くする。
遠くから見ると真っ直ぐ引いているように見えるが、
継ぎ目が多すぎるとくどくなる。
E.そして
櫛の種類もいくつかあります。
①先が鋭角の金ゴテの櫛
②先が鈍角の金ゴテの櫛
③先が四角の金ゴテの櫛
④プラスチックの櫛
F.最後に、
塗り厚さによって
①厚く塗って、櫛を引いたときに少し材料が垂れるように引く
ボリューム感がでる。
②薄く塗って、あっさりと仕上げる。
AからFまでの条件が考えられます。
したがって、どんな「櫛引き仕上げ」がよいか
我々左官屋がちゃんと説明しないといけませんが、
やっぱり口で説明しても分かりにくいので、
実際塗るときに立ち合ってもらうのが最良です
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